NPO法人 環境共棲住宅 地球の会
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第5回サミット内容

第5回「日本の木の家づくり」サミット in にいがた
 
2012年5月22日~24日 岩室温泉・富士屋
 
テーマ いま、日本の木の家を見直す

東日本大震災以降、エネルギー問題を中心に、環境に負荷を与えない住まい・生活のあり方に対する一般生活者の関心が高まっています。大手ハウスメーカーなどでは、太陽光発電やスマートハウスといった機械設備を用いた省エネ住宅が次々と発売され、住宅業界全体がそのような流れに向かっているようです。
しかしながら、機械設備に頼る住宅が、本当に環境にやさしい住宅だといえるのでしょうか。私たち「地球の会」が目指してきた≪気候風土に適した国産材と自然素材の家づくり≫こそ、本当に住まい手にも環境にもやさしい住宅なのではないでしょうか。
素材や伝統技術、設計手法によって環境と共生する家づくりと、機械設備の搭載や新素材の開発によって環境負荷を低減しようという家づくり。様々な考え方や手法が提案される今こそ、国産材・地域材と伝統の技でつくる「日本の木の家」の良さを、改めて多くの人に伝えるチャンスです。私たちの家づくりの可能性を、共に、ここから発信していきましょう。

 

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基調講演 伝統工法により100年使える木造住宅
 

講師/村尾欣一氏
(新潟にいきる家をつくる会 代表)
1945年生まれ、新潟県新潟市出身。1969年関東学院大工学部建築学科卒、京都建築事務所入所。1974年新発田総合高等学校職業訓練校建築科指導員、1992年新潟職業能力開発短期大学講師を経て、同短期大学教授。2006年退職。現在非常勤講師。

 

いつから日本の家は使い捨てになったのでしょう。今、古民家再生が注目されていますが、日本の伝統構法「木組み」でつくられた民家は、数百年経った今も組み直すことで再生し、現代に活き続けることができます。
越後にいきる家をつくる会は、山とまち、森と人、施主と職人のつながりを大切にしながら、森林事業者と心ある大工・設計者が手を結び、価値観を共有することで、伝統の木組みの職人技を活かした住まいづくりをしています。自然と共存しながら世代を超えて住み続けられる「現代の民家」の意義と可能性を考えます。

 

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講演 これからの住宅設備の設計手法について
 

講師/赤林伸一氏
(新潟大学大学院 教授)
1955年宮城県仙台市生まれ。東北大学工学研究科修士課程修了、東京大学工学系研究科修了(工学博士)。東京大学生産技術研究所助手を経て、1986年新潟大学工学部助教授に就任、2003年より現職。日本建築学会奨励賞、日本建築学会賞(論文)、空気調和衛生工学会賞(論文)など受賞。専門は建築・都市環境工学 特に住宅性能評価。

 

近年、住宅設備は飛躍的に発展しており、全電化住宅の普及に伴ってエコキュートや高性能エアコンなどが普及している。更に大震災による電力会社の電源不足により、太陽光発電やガス会社による燃料電池(いわゆるエネファーム)などが普及の兆しを見せている。
これらの住宅設備の原理や省エネルギー性能の実態や費用対効果について分かりやすく解説し、これらの機器が住宅にとって本当に有効で施主に勧めるべきかどうかの判断基準を示し、住宅設備の設計方法について持論を述べる。

 

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主管工務店報告 川上から川下まで網羅した地産地消の家づくり
 

講師/重川隆廣氏
(株式会社重川材木店 代表取締役)

 

重川材木店は、家づくりの川上から川下まで責任生産、責任施工で地産地消の家づくりに取り組んでいます。20万坪の杉林を所有、関連製材所「緑の森」で越後杉ブランド材を生産、若手大工養成所の「匠塾」で育てた40名の自社大工に5名の左官を加え、手仕事を大切にした家づくりを行っています。
また、住宅には「堅・用・美」の三つのバランスが大切だといわれますが、当社では、頑丈で使い勝手が良く美しい住宅を追求しています。2011年には「家づくり街並みづくり」でグッドデザイン賞を受賞しました。

 

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座談会 “工務店はどう生きるべきか- 時代の潮流を見据えて”
 

パネラー/重川隆廣氏
(株式会社重川材木店 代表取締役)
1951年新潟県生まれ。一級建築士。和風住宅の建築を追求し、新潟県モデル住宅コンクール最優秀賞、にいがた木の住まい賞、日本建築学会北陸建築文化賞、新潟県経済振興賞、越後杉デザインコンペ最優秀賞、新潟県越後杉大賞など多数の賞を受賞。新潟大学工学部、女子短期大学の非常勤講師も歴任。社内に駅伝チームを作り2006年1月1日全日本実業団対抗駅伝初出場ののち、2011年、2012年には連続出場を果たし、計三度の出場。著書『新潟数寄屋物語』『四季賞玩』

 

パネラー/小山貴史氏
(エコワークス株式会社 代表取締役社長)
1964年熊本県生まれ。京都大学工学部情報工学科卒業。コンピュータ会社(東京)、新産住拓株式会社(熊本)を経て平成16年にエコワークス株式会社(福岡・熊本)を設立。同社は国土交通省住宅・建築物省CO2先導事業に工務店唯一の3年連続採択。新産住拓株式会社取締役、JBN環境委員会副委員長を兼務。

 

パネラー/迎川利夫氏
(相羽建設株式会社 常務取締役)
1952年川崎市生まれ。OM研究所を経て、相羽建設で「東京町家」(伊礼智)・「木造ドミノ住宅」(野沢正光)等建築家と工務店が組んだ家づくりをプロデュース。『エコビルド大賞』『グッドデザイン賞』等受賞。これからの工務店に必要なものは『つくる力』『伝える力』『育てる力』『守る力』の4つの力と考え、特に地域に対してネットを活用した情報提供に力を入れている。

 

コーディネーター/安成信次氏
(株式会社安成工務店 代表取締役)
1956年生。日本大学生産工学部建築工学科卒。先代急逝に伴い32歳で代表取締役となる。住宅部門では、平成元年から「環境共生住宅」の道へ進み、新聞紙をリサイクルした断熱材「デコスドライ工法」を開発、山と連携した「呼吸する木の家」を年間120棟規模で手掛けている。林野庁林政審議会委員JBN環境委員会委員長。

 

「よい大工がよい家をつくる」という基本的な取り組みが見直される一方で、SNSなど情報伝達手段の多様化や加速する住宅の省エネ化など工務店を取り巻く環境は急速に変化を遂げつつある。私たちは今後、どのような方を目指していけばよいのか。特色ある取り組みを行う3社に聞く。

 

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