家づくりをお考えの方へ
家づくりのステップと注意点
家づくりのステップは、
(1)家族の暮らしと将来を考える |
(2)どのような住宅を建てたいのか住宅の方向を考える |
(3)住宅会社を決める |
(4)プランを考える |
(5)契約する |
(6)施工する |
(7)アフター対応 |
という、7つの段階に分けられます。
(1)家族の暮らしと将来を考える
家族の暮らしを考えましょう
新しい家に夢や希望は膨らみますが、家づくりは失敗すると取り返しがつきません。どんな暮らしがしたいのか、そのためにはどんな家がいいのかを、まずはご家族でよく話し合うことが大切です。
ご家族の趣味は何ですか。これからやってみたいことは何ですか。「これだけは欠かせない」という習慣はありませんか。
普段は意識していないことが、本当はとても大切な意味を持っている場合があります。ご家族一人ひとりの毎日の暮らしをじっくりと見直すと、どんな家が相応しいのかがわかるはずです。
将来の暮らしを考えましょう
また、家は何十年も暮らすものですから、ご家族の将来を考えることも重要です。30~50年先までの我が家の暮らしの変化を年表にまとめてみると、わかりやすくなります。
予算とスケジュールを把握しましょう
どんな家を建てたいのかが決まってきたら、予算や入居までのスケジュールについても考えておきましょう。予算は家づくりの土台です。住宅の建築費のほかにも、仮住まい、税金、家具・インテリアなど関連費用も発生します。ご自身の予算をしっかりと把握しましょう。
(2)どのような住宅を建てたいのか、住宅の方向を考える
今住んでいる住宅に不満や問題点はありませんか
まずは、今住んでいる住宅について考えてみましょう。住んでいて不満に思っていることや問題点はありませんか。暑さや寒さ、収納の量、間取りや設備の使い勝手など、気になるところはいろいろあるはずです。それらの不満や問題点を解決するのも、新しい家づくりでは大切です。
家族の健康について考えましょう
毎日暮らす家ですから、ご家族の健康にも配慮したいものです。アトピーやアレルギーの症状がある方には、住宅の材料に使われる化学物質が悪い影響を及ぼす場合があります。ご家族の健康のために、どのような家に住むとよいか考えてみましょう。
構造・仕上げなどの材料にも目を向けましょう
住宅には様々な種類の、非常にたくさんの材料が使用されています。木や石、紙などの自然素材もあれば、鉄や金属、ガラスのほか、プラスチックなどの化学製品もあります。それぞれの材料が様々な特徴を持っています。どこにどんな材料を使いたいか、考えてみてください。例えば、ぬくもりが感じられる部屋に暮らしたければ、金属やプラスチックより木や土でできた空間がよいのではないでしょうか。
(3)住宅会社を決める
家族の暮らし方、建てたい住宅の方向などが決まってきたら、その家を建ててもらうのに相応しい住宅会社選びましょう。まずは情報収集です。
チラシやパンフレット、ホームページを比較しましょう
住宅会社のチラシやパンフレット、HPには、その会社がどんな考え方でどんな家を建てているのか、どんな人が建てているのかなどが掲載されています。いくつかの会社を比較すると、それぞれの会社の特徴が見えてきます。
見学会やセミナーに参加しましょう
見学会やセミナーは、家づくりの特徴を知るだけでなく、その会社があなたに合っているかどうかを見極める機会でもあります。積極的に参加するとよいでしょう。
また、見学会やセミナーに参加したら、本当に役立つ内容かよく吟味しながら勉強してください。中には、いわゆる「顧客リスト」がほしいがためにそういったイベントを開催している会社もあります。どんな見学会、セミナーを開いているかで、会社の姿勢がわかります。
イベント・見学会情報を見る
建築現場を訪問しましょう
近くに建築現場があれば、訪問してみるのもいいでしょう。現場監督や大工、職人など、仕事に携わる人の雰囲気がわかります。整理整頓や掃除が行き届いているか、現場がきれいに保たれているかにも注意してください。
クチコミや近所の評判を参考に
特に、その住宅会社で建てた人の声は貴重です。どんな人が働いているのか、どんな仕事ぶりなのか、任せて安心なのかなどがだいたいわかってくるでしょう。
その会社の地域での取り組みに注目しましょう
家は長い間メンテナンスをしていかなくてはなりません。できれば、その地域でずっとお役に立ちたいと思っている会社で建てたいものです。地域のミニコミ誌や役所の広報などで、地域のイベントやボランティア活動に協力しているか調べてみましょう。地域の住宅会社としての姿勢がわかるはずです。
(4)プランを考える
打ち合わせはじっくりと
契約を急がせる会社には注意してください。きちんとしたプランをつくるには、相応の時間と手間がかかります。家づくりは、住宅会社とお客様の双方が納得して進んでいかなくてはいけません。住宅会社とお客様がじっくりとコミュニケーションをとってこそ、納得のいく家づくりが始まります。あなたの話をどれだけ真剣に聞いてくれるか、よく確かめながら進めましょう。
見積書の説明をしてもらいましょう
見積書をもらったら、詳しい説明をしてもらってください。図面と照らし合わせながら、どの部分がどの金額なのか、どこまでその見積もりに含まれているのかを十分確認しましょう。また、安易に値下げする会社はやめておいた方がいいでしょう。適正な見積もりをしていれば、そう簡単に値引きはできないはずです。値下げに対しては、どうしてそのような値下げが可能なのか、具体的な説明を求めてください。
(5)契約する
契約内容の確認を
住宅の場合、建ってからしばらくしないとわからない不具合があります。いつまで、どんな内容で対応してもらえるのかを十分確認しましょう。
また、契約書への印紙の貼付は法律で義務付けられています。必ず双方で割印をしておかないと、契約自体が問題になることがあります。
(6)施工する
見積書の内容をもう一度確認しましょう
どの工事がどんなことをやって、誰が責任者なのか、工事が始まったらもう一度説明してもらってください。
工期が守られているか注意しましょう
もちろん、工期は天候などに左右されますが、その工期の遅れは本当に天候のせいだけでしょうか。予定通りに進んでいないのには、ほかに原因があることもあります。あなたの家の施工現場で何が起きているのかをよく確かめてください。
できるだけ現場を訪問しましょう
建築中の現場では、どんな人がどんな作業をしているのかを見てください。現場がきれいに保たれているかどうかも確認しましょう。
工事が休みの日は現場をじっくりと見るチャンスです。写真に撮っておくのもいいでしょう。気になることがあれば、その都度、現場監督や会社に相談しましょう。
勝手に見学会を開いていませんか
見学会をする際には、必ずあなたに相談があるはずです。勝手に見学会を開いていないか、気をつけていてください。相談せずに近所の人などに公開していたら、たいへんなことです。住み始めてからの防犯上の問題もありますので、注意しましょう。
(7)アフター対応
アフター対応のしくみを確認しましょう
住宅は、長く暮らす中で、どうしても不具合や不都合が生じるものです。どんなアフターメンテナンス体制をとっているのか、どんなアフターメンテナンス対応をしてくれるのか、あらかじめ確認しておきましょう。定期点検のスケジュールや費用負担などについて説明してもらいましょう。
「住宅瑕疵担保履行法」への対応を確認しましょう
2009年10月の「住宅瑕疵担保履行法」施行により、住宅会社は構造・雨漏りなど瑕疵の補償のための資力確保が義務付けられました。万が一、自社が建てた住宅に欠陥が見つかった場合のために、それを直す資金を担保しなければならなくなったのです。資力確保の方法としては保険か供託かを選べますが、地域住宅会社のほとんどは保険を選択しています。
住宅会社がきちんと供託または保険の手続きをとっているか、確認しておきましょう。