NPO法人 環境共棲住宅 地球の会
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第7回サミット内容

「日本の木の家づくり」サミットinおおさか
 
2015年5月19日~21日 新大阪ワシントンホテルプラザ
 
テーマ 日本再発見 和の伝統を現代の住まいに活かす

今回の開催地・関西は、千年以上の長きにわたって日本の伝統文化と技術の粋が集まった地域です。社寺や町家、古民家などの建築や街並みには日本古来の感性と文化、それらを守り伝えてきた職人たちの技術と精神など、現代の家づくりの担い手である私たちが学ぶべき点が数多くあります。大量生産大量消費の時代から心の豊かさが求められる時代へと移り変わってきた現在、住まいと暮らしにおいても伝統的スタイルへの回帰が進んでいます。
住まい手の心を満たす暮らしのために、伝統の文化と技術をどのように現代の住まいに取り入れることができるのか。
日本の木の文化のルーツである関西で、地域工務店の可能性を考えます。

 

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「地球の会」プレゼンテーション
 

「地球の会」は、2014年度より、新たなビジョン『地域と共に、世界に誇れる住文化の創造』を掲げ、[大工育成][アース&グリーン・未来プロジェクト][地域コミュニティ]の3つの分科会設立など新しい取り組みをスタートさせました。
これからの時代に求められる地域工務店のあり方を創造すると同時に、地域の活性化・新たな魅力づくりに挑む“地球の会のこれから”を発表します。

 

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基調講演 町家住まいで感じる“自然とともに生きる”
 

講師/ジェフ・バーグランド氏
(京都外国語大学 教授)
1949年アメリカ合衆国南ダコタ州生まれ。カールトン大学在学中に、同志社大学に留学。卒業後すぐに再来日、同志社高校に就職。大手前女子学園教授、帝塚山学院大学教授を経て、2008年より京都外国語大学教授。趣味は尺八、囲碁、少林寺拳法など。
出演番組 TBSテレビ「所さんの二ッポンの出番」KBS京都「JEFF@KYOTOおもてなし京都案内」ほか。
主な著書 『受ける日本人 繋がる日本人―いま、世界に伝えたい受信力』(出版芸術社)、『日本から文化力―異文化コミュニケーションのすすめ』(現代書館)ほか多数。

 

日本の「自然共存型」の文化や生活に憧れて来日し、今では京都の鴨川沿いにある江戸時代後期に建てられた町家に暮らしています。
毎朝お天道様に手を合わせ、鴨川の音を聞きながら始まる一日が大好きです。アメリカでの生活は、自然支配型の傲慢なものでしたが、近年少し日本の生活も支配型に傾いているようで残念です。私が日本で学んだ日本人らしさの原点でもある自然に謙虚な人間本来の生活について、実体験を交えながらお話しします。

 

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主管工務店報告 和のデザインを活かす工務店設計―建築家に学んで
 

講師/吉瀬 融氏
((株)コアー建築工房 代表取締役)

 

暮らしの様々な場面で “和”への回帰が見られる昨今、美しい和の住まいを求めるお客様が増えています。しかしながら、長く技術に重きを置いてきた工務店にとって、和の繊細な「美」や「趣」を設計デザインに描き出すのは容易ではありません。コアー建築工房では、家づくり思想に共感できる建築家の物件の施工を通して設計デザインを学び、洗練された和のデザインを会得。『暮らしとデザインを提案する工務店』を目指す取り組みをご紹介します。

 

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講演 和のすまい設計術
 

講師/横内 敏人氏
((有)横内敏人建築設計事務所 代表取締役)
1954年山梨県生まれ。1978年東京藝術大学美術学部建築科卒業。80年マサチューセッツ工科大学建築学科大学院修士課程修了。83~87年前川國男建築設計事務所。87~91年京都芸術短期大学専任講師。91年横内敏人建築設計事務所設立。現在、京都造形芸術大学環境デザイン学科大学院教授。
主な作品「若王子の家」(92)、「日満里楼」(95)、「三方町縄文博物館」(00)、「若王子のゲストハウス」(02)など。

 

日本は西欧の近代主義を手本として急速な戦後復興を遂げました。生活習慣や価値観の西欧化が進み、家のあり方にも大きな変化がもたらされました。日常生活はすっかり便利になりましたが、生活の真の豊かさは利便性や経済性だけでは手に入れることができません。家によってもたらされる真の豊かさとは何か。日本人が誇りを持てるこれからの家づくりとはどのようなものかについて考えます。

 

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工務店×職人座談会 これからの日本の住宅づくりと伝統技術の継承
 

日本には、千年以上の年月にわたって大工や職人が守り伝えてきた、優れた木造建築の技術と文化があります。しかしながら住宅の工業化やライフスタイルの多様化が進む中で大工・職人は後継者不足に悩まされ、技術と文化の継承が課題となっています。
伝統的な技術や住文化を未来に伝えていくことも、地域工務店の重要な役割です。伝統技術から何を学び、どのように伝えていけばよいのか。日本を代表する3人の職人と伝統技術・文化を活かした家づくりに取り組む工務店を迎えて、世界に誇れるこれからの日本の住宅づくりのポイントと伝統技術との接点を探ります。

 

パネラー/江戸 保氏
(大工)
1950年淡路島津名(現在の淡路市大谷)生まれ。15歳から父の下で大工修行を始め、主に淡路島の民家、数寄屋、社寺建築さらに文化財の修復仕事に携わる。「須磨寺三重塔」「妙観寺、庫裡、六角堂」「勝副寺茶室、如意庵」「伊弉諾神宮茶室、明日庵」をはじめ、住宅のほか、お茶室、数寄屋、社寺建築を手掛ける。
米国ペンシルバニア大学、ワシントン大学、ユタ大学などで大工の伝統技術を紹介。淡路市文化財検討委員、兵庫県ヘリテージマネージャー。

 

パネラー/西尾 晴夫氏
(茅葺職人 / ニシオサプライズ㈱かやぶき専門 屋根晴 代表取締役)
兵庫県神戸市出身、“かやぶきの里”京都美山町で茅葺屋根の家に暮らす。 大谷大学文学部哲学科卒業後、美山町の建築会社でかやぶき職人の修行を開始。「京の現代の名工」山内秀一氏、山崎辰之助氏に師事。1997年英国に留学、C&C Master Thatchers社で修行。帰国後、全国の熟練の職人のもとで武者修行を積んだのち、2007年ニシオサプライズ㈱設立。茅葺の施工はもちろん、民家再生、茅葺不動産売買などの情報提供サービスも行う。建築基準法に適合した茅葺の新築を目指している。かやぶき民家一日一組一棟貸し眉美山FUTON&Breakfastを運営。

 

パネラー/挟土 秀平氏
(左官技能士 / 職人社秀平組 代表)
1962年岐阜県高山市生まれ。2001年「職人社秀平組」設立。
土にこだわる壁づくりを目指し、近代的な建築物や個人住宅の壁塗りのほか、日本の伝統的な土蔵や茶室の壁塗りも行う。左官にとどまらず、自然に還るものだけを使った空間や作品を数多く発表、モダンかつ斬新な作風で海外でも活躍している。代表的な仕事「金沢黄金の蔵」「ザ・ペニンシュラ東京」「洞爺湖サミット」など多数。著書『のたうつ者』(毎日新聞社)、壁と詩を綴った三部作『青と琥珀』『歓待の西洋室物語』『光のむこう』(木耳社)、『ソリストの思考術 挾土秀平の生きる力』(六耀社)。

 

パネラー/池口 善啓氏
((有)里やま工房 代表取締役)
1953年兵庫県豊岡市生まれ。1972年地元のゼネコンに入社。1994年、あるプロジェクトで古民家再生工事に出会い、年月を経た木造建築の技術と味わい深い美を目の当たりにして大きなショックを受け、地方に生まれ育って建築士の道を歩んでいながら地域の民家に全く目を向けていなかったことに気づく。これが転機となって自らの建築士としての生き方を顧み、人々の暮らしと住まいについて深く考えるようになりゼネコンを退社。2002年 ㈲里やま工房を設立。但馬・丹後の豊かな暮らしを楽しむ住まいづくりに取り組んでいる。

 

コーディネーター/佐藤 善秀氏
(ロスコ・らしさ研究所 代表)
1949年三重県伊勢市生まれ。同志社大学文学部心理学専攻卒業後、(株)日本マーケティング研究所入社。1994年(株)ロスコ・アールディ研究所設立。2013年よりロスコ・らしさ研究所代表。様々な業界の一部上場企業、特に大手メーカーのマーケティングリサーチを中心に、経営戦略・商品企画・営業・販促企画・教育研修など、マーケティング活動全般の支援に40年にわたって携わる。2000年頃より、地域住宅会社のマーケティング活動支援に力を注ぐ。主な著書 『住宅業界の地域密着“らしさ”経営戦略』(鶴書院)、『刻のかたち』(鶴書院)、『刻の休日』(鶴書院)、詩集『刻のきおく』(ペンネーム中瀬善秀/鶴書院)ほか。

 

 
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工務店座談会 歴史と文化を継承した家づくりを考える
 

日本の、地域の歴史と文化を継承すべし。よく言われることですが、どう日々の家づくりや工務店経営に落とし込み継承していくか、どう現代のライフスタイルや住まい方、そしてコストの制約に対応するか。これらの具体を明確化すること、それを実践することは簡単ではありません。
この座談会では、継承すべき歴史と文化とはなにか、それをどう取り入れるべきなのかを、工務店経営者による座談会を通して考えます。

 

パネラー/水田 和弘氏
((株)ミズタホーム 代表取締役)
1960年熊本県宇土市生まれ。少年時代の小屋づくりの体験が忘れられず、異業種から20代で工務店の世界へ。地元の建設会社で現場管理を経験し、1985年にミズタホームを設立。近くの山の木で家づくり・顔の見える家づくり・古民家をリノベーションしたふるさと回帰村などを手がける。国の工務店ネットワークの委員も務め、会員の連携を図っている。
木の家は「森づくり」をキーワードに、2012年10月20日に著書『木のえくぼ』(梓書院)を上梓。

 

パネラー/山内 智晃氏
((株)建販 代表取締役)
1969年鳥取市生まれ。地元有力ビルダーにて主に現場監督・設計業務に従事後、親族の経営する建築・建設資材販売会社へ紹聘。その後、事業の継承を固辞。2005年に独立、㈱建販を設立する。
「家を中心とした楽しい暮らし・楽しい人生」をモットーに年間着工棟数を10棟までに制限し、自らが設計を行う。OMソーラーをはじめ、自然エネルギーを採り入れた「まじめな木の家」づくりを推進。

 

パネラー/三渡 眞介氏
((株)山弘 代表取締役社長)
1972年兵庫県宍粟市生まれ。明治大学理工学部機械工学科卒業。5年間の他業種での勤務を経て2000年に山弘入社。リフォーム、新築で営業・現場の経験を経て、2013年に代表取締役社長に就任。設計を自ら勉強し、独特の考え方で現在の「しそう杉の家」のデザインや仕様、嗜好の基を築く。
古くから伝わる日本各地の美しい街並みを研究し、地元・播磨の暮らしや風土を活かす家づくりに取り組んでいる。

 

コーディネーター/三浦祐成氏
((株)新建新聞社 代表取締役社長)
1972 年山形県生まれ、京都育ち。信州大学卒業後、株式会社新建新聞社(本社:長野市)に入社。新建ハウジング編集長を経て現職。
メディアポリシーは「変えよう!ニッポンの家づくり」。「住宅産業大予測」シリーズなど執筆多数。住宅業界向け・生活者向け講演多数。新建ハウジング・リノベーションジャーナル発行人。

 

 

 
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