NPO法人 環境共棲住宅 地球の会
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第8回サミット内容

第8回「日本の木の家づくりサミット」in せんだい

2016年10月19日~21日TKPガーデンシティ仙台

テーマ 再興日本 震災を乗り越えて住まいに活かす備え(防災)・地域の絆
 
基調講演 「心に木を植える」
 

私は、25年前から長野県の黒姫山麓で森の再生事業を手がけて来ました。荒れ放題で、地元の人が「幽霊森」と呼んでいた里山や人工林を購入して、間伐や笹刈りをし、もともと生えていた木を植えています。今では植物が600種以上、鳥が90種以上、そのうち絶滅危惧種が52種生息するようになりました。最近、森が人間の心体へ与える良い効果が医学的に注目されていますが、私の財団は10年前から児童虐待を体験し心に傷を負った子どもや身体に障害を持つ子どもを森に招いています。短い期間でも明らかに変化が現れ、元気になって帰っていきます。
さらに2011年からは東日本大震災の被災地である宮城県東松島市からの依頼で、高台移転をする小学校を自然環境と共生することを学ぶ「森の学校」にする事業もお手伝いしています。
これまでの経験から、森は人間にとって「癒し」や「心を育む」場所であると信じています。

C.W. ニコル
[作家、(財)C.W. ニコルアファンの森財団理事長]
1940年イギリス南ウェールズ生まれ。カナダ水産調査局北極生物研究所の技官・環境保護局の環境問題緊急対策官やエチオピアのシミエン山岳国立公園の公園長など世界各地で環境保護活動を行い、1980年から長野在住。86年から荒れ果てた里山を購入し「アファンの森」と名づけ、森の再生活動を始める。
・1995年 日本国籍を取得。
・2005年 英国エリザベス女王陛下より名誉大英勲章を賜る。
・2011年 「アファンの森」が日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録。同年、東日本大震災の被災地である宮城県東松島市で復興支援事業「森の学校」にも携わる。
著書 『15歳の寺子屋 ・ 森をつくる』(講談社)、『ソリストの思考術』(六耀社)、『アファンの森の物語』(アートデイズ)ほか多数。

 
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主管工務店報告 東日本大震災からの復興―災害における地域工務店の役割
 

世界の国土面積の僅か0.25%である日本は、地形・気象などの自然条件から、地震や火山噴火、台風、洪水、土砂災害、豪雨、豪雪などの自然災害が発生しやすい国です。全世界に占める我が国の災害割合は、マグニチュード6以上の地震回数の約20%、活火山数は約7%(110の活火山が全国に分布)など、世界と比べても非常に高くなっていますが、日常でこのようなことを意識することの方が稀ではないでしょうか。しかし、5年前の大震災以降も、鬼怒川の氾濫や熊本地震などが発生するなど、全国大小を問わず、確実に災害は私たちの側に忍び寄ってきます。今回のサミットでは実際に私たち地域工務店3社が5年前に遭遇した大震災の状況や、傾いた住宅の大規模な復旧工事、液状化被害への対応など、震災発生直後から現在に至るまでどのような取り組みを行ってきたのか、また復興に向けてどのような課題があるのかなど、震災の経験とそこから学んだことを全国の地域工務店の皆さまにご紹介します。

●報告① : 大沼 毅彦 [株式会社サカモト 代表取締役]
●報告② : 曽根 輝雄 [株式会社カネソ曽根建業 代表取締役]
●報告③ : 柿沼 博久 [株式会社森のめぐみ工房 代表取締役専務]

 

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「地球の会」 業務報告 & 分科会活動報告 「地域と共に、世界に誇れる住文化の創造」 実現へ ~分科会 2年間の成果発表~
 

地球の会では2014年に、「新しい地域工務店」のあり方 ・ 方向を創造するため、また、地域の活性化や新たな魅力づくりに向けて3つの分科会を発足しました。各分科会では地域や会社の垣根を超えて全国から様々なメンバーが集い、業界における共通課題の解決や、各地域で展開する各社のさらなる発展に向けて、各分科会リーダーのもと、活発な議論を重ねながら、具体的なアクションを起こしてきました。
これまで2年間行ってきた取り組みや、地域工務店の皆さまに役立つ有益な情報をご紹介します。

●大工・職人育成分科会
リーダー:三渡 眞介 [株式会社山弘 代表取締役]
活動目的:労働力の確保及びお客様に信頼される社員大工の育成。

●アース & グリーン ・ 未来プロジェクト
リーダー:石橋 常行 [株式会社鷲見製材 代表取締役]
活動目的:低炭素社会の実現及びCO2削減に向けた入口論の構築。

●地域コミュニティ分科会
リーダー:相羽 健太郎 [相羽建設株式会社 代表取締役]
活動目的:新しいビジネスモデル構築及び各社の地域ビジネスに繋がる施策の確立。

 

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住宅関係者 × 地域活動の旗手 座談会 「東日本大震災から何を学び、この経験をどのように活かすか」 ~住宅関係者へ贈る道標~
 

大震災を経験した地元の地域工務店や地域活動の担い手の方々は、震災発生当初から現在に至るまで、地域でどのような活動に取り組まれ、そして今何を想われるのか。今回の座談会では、被災されたご経験をもとに、今後、他のエリアでも発生し得る大災害に向けて、地域の住宅関係者は、誰とどのようにネットワークを構築し、具体的に何に備えていかなければならないのか等のご提言をいただきます。また復興過程で取り組まれた事例を元に、現在の日本の少子高齢化、過疎化等への対応も含め、地域工務店の生き方、あるべき姿を皆さんと共に考えます。

パネラー / 日野 節夫
[ヒノケン株式会社 代表取締役 / 石巻地元工務店協同組合 代表理事組合長]
青森市出身。高校卒業と同時に宮城県石巻市の建設会社に就職。平成2年、ヒノケン株式会社設立。代表取締役を務める。平成23年3月11日の東日本大震災を経験し、被災した市民の皆様に寄り添いながら、自立再建のお手伝い ・ 復興公営住宅の建設に携わることを目的として、平成25年10月、『石巻地元工務店協同組合』を設立。代表理事組合長を務める。組合は現在、設計事務所14社、工務店57社、計71社を有する。

 

パネラー / 佐々木 文彦
[有限会社ササキ設計 代表取締役]
1956年宮城県生まれ / 1978年早稲田大学専門学校建築科卒業 / 1990年有限会社ササキ設計設立 / 2013年「東北大学エコラポ」で第8回木の建築賞NCN木骨構造受賞 / 2015年「名取の家」で日本建築家協会第8回東北住宅大賞2014受賞
かつて当たり前だった「地産地消の家づくり」を実践するため、17年前に林業家や製材業、大工、左官などの職人、工務店、設計士が集まり「杜の家づくりネットワーク」を旗揚げ。宮城の地域材であるスギの森林、製材所の見学会を年に2回実施し、仲問と共に学びと実践の催しを幅広く実施している。

 

パネラー / 鈴木 学
[北上町十三浜相川学区避難所元自治会長]
1944年石巻市北上町生まれ。県立飯野川高校卒業後、地元の陸前相川郵便局へ就職。2006年北上郵便局長を最後に退職し、その後、石巻市社会福祉協議会北上支所長、石巻市障害者地域活動支援センター所長を歴任。東日本大震災時の2011年3月11日、北上町相川地区自治会長、相川地区避難所(対策本部)の代表として運営にあたる。現在は自宅流失のため相川地区の仮設住宅に居住。石巻市社会福祉協議会理事、民生児童委員、行政委員、まちづくり委員として地域コミュニティの再構築、新しいまちづくりに向け、奮闘中。

 

パネラー / 天野 美紀
[一般社団法人ISHINOMAKI2.0 理事 / 日和キッチン経営]
埼玉県出身。東京のアトリエ系設計事務所「アトリエ ・ 天工人」、リノベーション業界のさきがけとなった建築設計 ・ 不動産会社「ブルースタジオ」を経て2010年に独立。2011年5月に石巻に入り、東京から通いながら街づくりの支援活動を始める。2012年「一般社団法人ISHINOMAKI2.0」の理事に就任。2013年4月、石巻の駅前に復興支援レストラン「日和キッチン」を開業。2014年10月石巻に移住し、復興住宅やボランティア拠点の設計監理に携わりながら、街のにぎわいを創造する活動を続けている。
[受賞歴]
・グッドデザイン賞2005 / 建築 ・ 環境デザイン部門(作品名「Lucky Drops」)
・住まいの環境デザインアワード2010 / 奨励賞(作品名「大森ロッヂ」)
・グッドデザイン賞2013 / 街づくり、都市づくり部門(作品名「日和キッチン」)
・生物多様性アクション大賞2014 / たべよう部門優秀賞(作品名「日和キッチン」)

 

コーディネーター / 佐藤 善秀
[地球の会理事・事務局長 / ロスコ ・ らしさ研究所代表]
1949年三重県伊勢市生まれ。同志社大学文学部心理学専攻卒業後、(株)日本マーケティング研究所入社。1994年(株)ロスコ ・ アールディ研究所設立。2013年よりロスコ ・ らしさ研究所代表。様々な業界の一部上場企業、特に大手メーカーのマーケティングリサーチを中心に、経営戦略 ・ 商品企画 ・ 営業 ・ 販促企画 ・ 教育研修など、マーケティング活動全般の支援に40年にわたって携わる。2000年頃より、地域住宅会社のマーケティング活動支援に力を注ぐ。
[主な著書]
・『住宅業界の地域密着“ らしさ" 経営戦略』(鶴書院)
・『住宅マーケティングの教科書』(新建新聞社)
・『刻のかたち』(鶴書院)
・『刻の休日』(鶴書院)
・詩集『刻の書おく』(鶴書院)ほか。

 

 
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