私は、25年前から長野県の黒姫山麓で森の再生事業を手がけて来ました。荒れ放題で、地元の人が「幽霊森」と呼んでいた里山や人工林を購入して、間伐や笹刈りをし、もともと生えていた木を植えています。今では植物が600種以上、鳥が90種以上、そのうち絶滅危惧種が52種生息するようになりました。最近、森が人間の心体へ与える良い効果が医学的に注目されていますが、私の財団は10年前から児童虐待を体験し心に傷を負った子どもや身体に障害を持つ子どもを森に招いています。短い期間でも明らかに変化が現れ、元気になって帰っていきます。
さらに2011年からは東日本大震災の被災地である宮城県東松島市からの依頼で、高台移転をする小学校を自然環境と共生することを学ぶ「森の学校」にする事業もお手伝いしています。
これまでの経験から、森は人間にとって「癒し」や「心を育む」場所であると信じています。
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